デザインマガジン🎈Balloon vol.29 キラキラ(Sparkles)アイコンがAIを象徴するデザインとなった経緯とは

世界のデザインニュースをBalloonの視点で紐解く「キラキラ(Sparkles)アイコンがAIを象徴するデザインとなった経緯とは」
Balloon Inc. 2024.09.02
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今回のデザインマガジンでは世界のデザインニュースをBalloonの視点で紐解いていきます。

取り上げるニュースはこちら。

2022年11月にOpenAI社が対話型生成AIのChatGPTをリリースしたことで、一気に普及した生成AI。現在では多くの会社が独自のAI・サービスを開発しており、GoogleやSlack、Spotifyなど名だたる企業による生成AIも身近になりました。

今回は、そうした生成AIサービスにおける「シンボル」について、その多くがキラキラ(Sparkles)アイコンによって象徴されている点に注目した記事です。

興味深いことに「時価総額上位10社のソフトウェア企業のうち、少なくとも7社がAIアプリケーションと組み合わせてキラキラの絵文字を使用」しているそうです。

いくつか例を集めてみました。

<b>©︎ Google</b>

©︎ Google

<b>©︎ Notion / Zoom</b>

©︎ Notion / Zoom

<b>©︎ Slack/ / Spotify</b>

©︎ Slack/ / Spotify

みなさんも、電話アプリには「受話器」、検索ウィンドウには「虫眼鏡」、保存ボタンには「フロッピーディスク」のアイコンを見たことがあると思います。UIデザインにおいて機能を何によって象徴するか、どういったモチーフを選択するかは非常に重要なポイントです。

実は、キラキラしたアイコンは私たちデザイナーには身近なものです。記事にもあるように、

「ソフトウェア上でスパークルが初めて使用されたのは1990年、アドビがPhotoshop(画像編集用のソフトウェア)のワンドツールでピクセル化されたアイコンを発表したとき」です。

<b>©︎ Adobe</b>

©︎ Adobe

写真の一部を選択したいときに重宝する「自動選択ツール」のアイコンとして随分と前から見慣れたものでした。ちなみに現在Photoshopでも生成AIツールが実装されていますが、こちらのアイコンも「キラキラ」モチーフが採用されています。

生成AIのインパクトは非常に大きく、まさに魔法のようなアウトプットを返してくれるというユーザーのイメージが、この「キラキラ」したアイコンとうまくマッチしたのだと思います。一方であまりに多くの生成AIサービスで同様のモチーフが採用されていることから、一部にはオリジナリティを確立するために調整がはじまっているとのこと。

今後数年でさらに普及が見込まれる生成AIサービスですが、この「キラキラ」モチーフが市民権を得るのか、サービスの進化とともに、別のモチーフに変化していくのか、とても興味深いですね。

記事の最後には

「人々がAIに慣れてきて、AIがそれほど魔法のものではないと感じられるようになると、2~3年後には絵文字が消え始めるだろう」

とありました。魔法のようなテクノロジーが当たり前になった時、果たして「キラキラ」輝くモチーフがどのようになるのか、注目していきたいですね。

***

おわりに

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