デザインマガジン🎈Balloon vol.27「2024年パリオリンピックの開会式のデザイン」と「Graphis Design 2025 Silver Award受賞」

vol.27「2024年パリオリンピックの開会式のデザイン」と「Graphis Design 2025 Silver Award受賞」
Balloon Inc. 2024.08.01
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<b>©︎ IOC</b>

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ブランディング・UX・グラフィック・プロダクト・UI・Webサイトなどクリエイティブ全般をカバーするデザインコンサルティングスタジオ Balloon株式会社がお届けするデザインマガジンです。

今回はパリオリンピック2024開催中のスペシャル版として、パリオリンピックのデザインに関するお話とBalloonニュースをお届けします。

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2024年パリオリンピックの開会式のデザイン

前回に引き続いて2024年パリオリンピックのデザインについて書きたいと思います。特に開会式はオリンピック夏季競技大会史上初めてスタジアムの外で行われ、セーヌ川を船に乗って入場する選手達の姿は非常に印象的でした。

都市そのものを一時的にイベントや祝祭の場として活用する方法はこれまでにもみられましたが、オリンピックという世界的なイベントで、この前例が無い規模感で実施するというのは素晴らしいと思います。

<b>©︎ IOC</b>

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オープニングはオステルリッツ橋を花火でフランス国旗色に彩る演出で、インパクトも大きく色の鮮やかさが開会にふさわしい演出で、時間の経過とともに緩やかに広がっていく煙が空を漂う様も情緒的なものでした。

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一方、都市のスケールと人間のスケールの違いは、演出やカメラワークで埋められるものではなかったように感じます。ダンスや歌唱のパフォーマンスは部分的に質素にも見られた面は拭えません。

群舞で面的に動かしたり、上下移動を意識したりと工夫は随所にみられたものの、都市のスケールに対して高さ方向の動きや寸法が圧倒的に不足しており、パフォーマンスのコンパクトさが目立ちました。

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建物の頂上でダンサーが踊る、また大きなバナーを前後にずらしながら配置するなど、スケールのギャップを埋めるようなアイテムが随所に見られたのは興味深い点でした。

それら全てが意図通りに機能したかというと難しいところですが、建物の窓から身を乗り出して開会式を見ている市民の人々の表情を見ると、そうしたことは些細なことなんだな、という気分になりますね。

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セーヌ川の中継の途中には、映像がVTRに切り替わります。オリンピックの開会式ではよく見られるものですね。

今回、メダルを持ち運ぶトランクはルイ・ヴィトン製とのことで、職人さんたちの鮮やかな手つきや整えられた工房での製造過程が描かれます。記憶する限りここまではっきりブランドのエンブレムがオリンピックで強調される例は無いように思います。

開会式終了後、早速ルイ・ヴィトンの公式YouTubeでこのシーンのみ切り出されて公開されています。ベルナール・アルノーの燃えたぎる野心に身が焦げそうです。

全体を通してとても優れたデザインで、多くの無理を通したと容易に想像できる都市での開催も、概ねうまくいったのではと思います。

個人的に特に気になったデザインがありましたので最後にご紹介させてください。

<b>©︎ IOC</b>

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開会式の後半、IOCのバッハ会長がスピーチする演台のデザインです。全面を白基調でまとめており、円と直線の非常にプリミティブな造形が目を惹きます。

照明の当て方もうまく機能して、滑らかにグラデーションが見られシンプルながらも奥行きのあるデザインに仕上がっていました。

当日は強めの雨も降っていたこともあり、やや表面のテクスチャーが荒れていますね。エッジや表面をみると発泡スチロールでつくられているように見えます。

この規模のイベントで、演台に用いる素材としてはかなり思い切ったという印象ですが、ライブ映像を見る限りは大きな破綻もなく、むしろ独特の雰囲気をまとったデザインとなった好例だと思いました。

***

🎖🩶Graphis Design 2025 Silver Award受賞🩶🎖

Balloonが手掛けた、「株式会社Quastella」のブランディングが米国Graphisの「Design Annual 2025」Silver賞を受賞しました!

「Design Annual 」とは、米国ニューヨークで発行される「Graphis」のデザイン年鑑です。Design Annual に選出されることで、年鑑へ掲載されます。創刊以来、多くの著名なデザイナーが本誌に掲載されており、世界中のデザイナーにとって本誌に掲載されることは大きな栄誉とされています。また、「Graphis」は、1944年にスイスで創刊されたデザイン誌で、世界のグラフィック・デザインの指標となる作品を紹介しています。

当社はこれまでも米国Graphisにて受賞しており、今回は、2020年:DENTUNE!!(Silver賞)、2021年:LDI CI開発(Silver賞)・特別展「仏像 中国·日本」(Silver賞)、2022年:コムウト(Silver賞)、2023年:名古屋大学 TMI 卓越大学院プログラム(Silver賞)・Synerex Project , Nagoya University(Silver賞)に続く7回目の受賞となります。

詳細は以下よりご覧ください。

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おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました!デザインマガジン🎈Balloonは毎月2回配信予定です。本メールマガジンの感想や質問などをSNSに投稿していただけると嬉しいです。次回配信もお楽しみに!

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